デジタルトランスフォーメーション・ジャーニーを読んだ #drc49

デッドライン読書会第49回の課題図書はデジタルトランスフォーメーション・ジャーニーです。デッドライン読書会は(今の私だと)滞りがちな技術書を締め切りを味方にどうにか本を開いて読み切るという活動です。気づけばもう49回。次が記念すべき50回。100回開催も夢ではなくなりました。読書会を50回続けているっていうのもなかなかすごい。仕組みの勝利ですね。(少なくとも私自体は頑張っているわけではなく、締切に追われているだけ)

さて課題図書は先程書いたとおり、デジタルトランスフォーメーション・ジャーニーです。物理本で読んでいきます。世の中の「DX」とタイトルに名がつく本は取りづらいのですが(ハズレを引きそう)、市谷さんの本だとハズレるわけがないので期待が高まります。

デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー 組織のデジタル化から、分断を乗り越えて組織変革にたどりつくまで
デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー 組織のデジタル化から、分断を乗り越えて組織変革にたどりつくまで

著者の市谷さんの本をデッドライン読書会で読むのはチーム・ジャーニー以来でしょうか?

感想文のメモ

読書のメモです。気になった部分を抜粋してメモっています。

本書はDXの戦略を「一休さんの屏風の虎」で終わるのではなく、具体的に前進をするためのアイデアがいっぱい詰め込まれています。

DXの姿は二項動態をめざす

二項動態は野中郁次郎先生の考え方らしいです。2つの考え方があったときに「どちらかを選択する」のは二項対立、「対立と協調を繰り返す」のが二項動態。本書は一気通貫してこの二項動態を大事にしている様子です。AかBではなく、場面に応じて適切なものを選択する。なんならCも探すって感じでしょうか。

リーダーとマネージャー

manegeの英語の意味が「なんとかして成し遂げる」っていうところから、managerは「なんとかして目的を果たせるようにする役割」と述べてます。そこから発展してリーダーとの関係はどうかというと、下記のように整理していました。

リーダー=正しい物事を実行する役割(Do the Right things)

マネージャー=物事を正しく実行する役割(Do the things Right)

P.72 第4章 デジタル化の定着と展開

蛇足でが、リーダーが能力(?)と捉えたらリーダーシップになりますが、マネージャーの場合は何になるんだろう?マネジメントシップ…?

DXクライテリアは知らなかった

日本CTO協会が監修している企業のデジタル化とソフトウェア活用のガイドライン。チェックリスト方式になっていて健康診断的に使えそう。

DX Criteria (v202104)/企業のデジタル化とソフトウェア活用のためのガイドライン

第3ジャーニー「スプリントゼロとスプリントプランニング」

MVPを特定し、初期プロダクトバックログを準備し、見積もりし、各種環境を用意するっていう活動ですね。これつい最近自分のお仕事でもやりました。ほぼ同じことをこの1ヶ月位でやっていたので、すごい納得感。

気になったキーワードのメモ

二項動態、バックキャスティング、むきなおり、PDCAに強弱を作る、セットベース、AARRR、CoEとブリゲード

What’ next?

昨年終わりから気になる本がいくつか出ているので、次の本はどうしましょうか?って感じです。とりあえずリンクを貼ります。

継続的デリバリーのソフトウェア工学 もっと早く、もっと良いソフトウェアを作るための秘訣
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本書は、近年のクラウドベースのソフトウェアシステム開発における設計プラクティスなどにおいて触れられる概念「オブザーバビリティ(可観測性)」に関する書籍です。オブザーバビリティとは何か、どのように役立てるのかなど、登場の背景から実践方法、組織、企業への適用といった幅広い視点で解説します。また今後、ソフトウェアシステムの開...
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