「世界一流エンジニアの思考法」を読みながら自分の働き方を見直している #drc60

デッドライン読書会第60回の投稿です。前回の第59回はだいぶ遅延した投稿だったので、第60回は予定通り巻き戻す努力をしました。デッドライン読書会としては2023年の最後の課題図書です。だんだん年末が近づいてきました。

課題図書

課題図書は、米マイクロソフトで働く牛尾氏の「世界一流エンジニアの思考法」です。牛尾氏は現在は米マイクロソフトのAzure Functionsチームでプログラマーとして活躍されています。

世界一流エンジニアの思考法
頭が先、手は後。一流の仕事のカギは順序にある。 ――楠木建(経営学者) 知的生産へのリスペクトがイノベーションの源泉だ。 ――落合陽一(メディアアーティスト) 「怠惰であれ!」「早く失敗せよ」―― 米マイクロソフトの現役ソフトウェアエンジニアの著者が、超巨大クラウドの開発の最前線で学んだ思考法とは? “三流プログラマ”...

感想文

本書では、Azure Functionsチームで一緒に働いているメンバーや関係者の姿を観察し、牛尾氏が取り入れて自身の仕事の改善に生かしたことをまとめています。扱っている内容はけっこう自分が最近抱える悩みにも似ているし、「これ…無理じゃね?難しすぎない?」って感じることは実際に難しいことなんだと教えてくれたような内容でした。大変参考になりました(が、しかし、こういうライフハック的な本も重要だけど、技術の勉強もしっかりやらなくてはと危機感・焦燥感も一緒に感じれました)。いくつか気に入った考え方をピックアップ

  • QCD+Sを完璧に満たすことは不可能、トレードオフ
    • みんな分かっちゃいるけど、求められてしまうのがこれですね。私も日々苦労しています。バッファーを持ち、先を見越してのリソース効率化を追求し、、、、なんてやっています(皮肉です)。あるべきは顧客が得られる価値に着目して、継続的なチームパフォーマンスの維持なんでしょうね。もちろんそれも意識していますが、顧客の価値っていうのは(精神的・物理的)距離に反比例して分からなくなるので、SIerやシステム部門ではとっても工夫がいると思っています。
  • 基礎体力は超重要
    • このネタは自分の励みになることでもありました。たとえワールドワイドのサービスを作っているチームでも、学習は非常に重要な位置づけってこと。みんながいきなりウィザードではないってことのようです。コードを書く訓練をし、技術書を読み、周辺知識を仕入れる。
    • 最近自分はMuleSoftのビジネス開発をやっていますが、それも重要だけど本当にビジネスとして広げていくならば技術の習得は怠ってはいけないんだと再認識しましたよ。
    • 40代になったらテストステロンの量に気をつける。更年期に気をつける。老眼が始まることに気をつける。エンジニアという身体が資本の職業ではとにかく心身ともに健康第一だと本当に思っています。
  • いかに脳みその負荷を減らすか
    • この本でずっと重要視されている根底のこと。さきほどエンジニアは身体が資本と書きましたが、脳みそをいかに効率的に利用できるかがポイントだと。
    • 考えることを減らす、同時に関心を持つことを減らす、集中できる時間を増やす、全部ゼロから考えるのではなく習慣となるものを増やす、寝る・休む・リフレッシュする、頭にしまうものと外においておくものを区別する
      • 余談ですが、シャーロック・ホームズ(「緋色の研究」)でも極端な例の似た話があったような。(余計な知識は邪魔になるから、頭にしまわない)

つぎはなに?

kent4989さんが次の書を上げてくれていますが、「ソフトウェアアーキテクチャの基礎」でどうでしょ。

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