組織の中での生産性向上施策の進め方(思案)

昨今、労働時間を圧縮する工夫が世の中的にたくさん検討が始まっています。会社として考えた場合、労働時間を圧縮しても付加価値は落としたくないというのが一般的考えかと思います(もちろん、ワークシェアなどの発想もあるので、労働時間の減少に伴い付加価値の減少もOKという考え方もありますが、今回の思案の対象外)。私は、会社の仕事で生産性を向上する施策を編み出すアプローチには次の2種類あると思います。(※以下で出てくる「目標」とは、労働時間は下がるが付加価値は維持される(≒生産性は向上される)という意味です。)

  1. 労働時間を削減する改善策を積み重ね、目標を達成する。
  2. 労働時間にキャップをはめ、その中で(その後で)改善策を生み出す。

私は、2がおすすめのアプローチだと思います。理由は、

  • 生産性向上の改善策は、個人のマインドに依存するので期待値通りに積み重ねられるか怪しい
  • 一般的に時間の価値観は個人によって一致しないため、1のアプローチだとふと手を抜いてしまう。
    • 例えば、時短勤務を行っている人の時間は超貴重、そうでない人は貴重と感じていない
    • お金(たとえば自分のお小遣い)と残業時間を比較したときに、どちらの管理のほうをちゃんと行っているか
  • 改善策は兎に角たくさんあるので、いちいち洗い出し積み重ねていては効率が悪い
    • 例えば、週中の飲み会では飲みすぎない案、とか。
    • 集中力が切れたら会社の周りの散歩する案、とか。

2のアプローチで成功している事例って何かないか考えてみましたが、例えば次にあげるものって成功している事例だと思います。

  • 1ヶ月のお小遣いが3万円と決まっている。この範囲で有効活用するかを常に考えられているお父さん。
  • カラオケ2時間で、いかに全員が楽しめるかで選曲している学生。
  • 役員と打ち合わせする機会ができたが、時間は30分しかない。アジェンダ作ったり、事前ネゴしたり、その短い時間を最大限活用する工夫。

こう考えるとまずキャップをはめる方法って効果ありそう。そこで、これを組織で進めようとする。すると、配慮や考慮しなくてはいけないことがいろいろ出てきます。たとえば、

  • 全員がキャップをはめないと、「私は帰れないのに、なぜ早く帰ってるの?」という不満が出る
  • 余裕をもって働きたいから、残業時間はXX時間までは許容してほしい

など。ゴールは残業時間を減らすことではなくて、生産性を向上することなんですよね。その目的を共有できていないとこういったことが起こってしまうと思います。

一番最初に上げたアプローチ2を達成することが、スタートラインでベースライン。そこから(残業ゼロ、有給全取得したうえで)生産性を2倍、3倍に継続的に上昇させいくことが、いま世の中的に求められていくことなんだろうなと思っています。頑張って考えよう。

参考になる書籍

ちきりんさんの「自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方

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