ファシリテーター Advent Calendar 2020の12/13分の投稿です!ファシリテーションをテーマに投稿するのって初めてなんじゃなかろうか。
なお、12/12の投稿は元木さんの投稿でした。
今年ファシリテーションで気を付けた3つのこと
私は中堅のSIerで金融機関をお客様とする事業部に所属しています。そこで部署横断的に技術支援や教育を行う仕事をしています。今年前半は育休でお休みしていて、後半復帰とともに現在の部署へ異動してきました。「教育」なんて書いている通り、仕事の中で「勉強会を運営すること」や「ワークショップを開くこと」なーんてのが入ってくるようになりました。そして世の中はリモートワークが主流となっていると。もともとファシリテーションに苦手意識はありませんでしたがが、準主力の仕事となったこと、リモートがメインとなったことと、少し深く考えたほうが良いというきっかけがあったのが今年でした。そこから、今年ファシリテーションで気を付けた3つのことを書こうと思ったわけです。
その3つの根底にあることは、もう一歩良く考える(ことを促す)に尽きます。題材は職場での、学習や教育、振り返りを目的とするような場と考えてもらえれば良いかと思います。
具体化と抽象化を行き来すること
対象をより理解するために、具体化することを促す。「具体的には?」「あいまいな点はないか?」「それで進められそうか?」っていう投げかけをたくさんするようにしました。
逆に抽象化っていうの問いかけではなく、フレームワークを使いアプローチをしていました。「分類すると?」「こっちのカテゴリを別のことで言い表すと?」「3年後だとどうなる?」
具体化と抽象化を行き来するだけで、小さなテーマでも十分に議論できるし、たくさんの学習が得られるものだなぁと思った次第です。議論するときのテーマが重要なのではなく、思考の浅深と幅重要なんですね。
準備をしっかりすること、促すこと
例えば振り返りをするときに、いきなり「さあ集まってKPTをしましょう!」みたいなことをやめました。アジャイル・レトロスペクティブズにあるとおり、
場を設定する→データを収集する→アイデアを出す→何をすべきかを決定する→終了するといった枠組みで設計することを意識しました。特に「場を設定する」と「データを収集する」を丁寧にやることが重要だと気づきましたね。参加者が慣れない手法を用いてワークショップをするときには、数日前にはガイドを提供し「(その場で)そもそもどうやってやるの……?」をなるべく防ぐようにしました。「データを収集する」では、(振り返りを題材にすると)「エモーショナルグラフ」と「タイムライン」を利用して、何があったのかを思い出すようにしました。事実を丁寧に思い出すことが重要だと知ったわけです。そういえば最近読んだ「The DevOps 勝利をつかめ! 技術的負債を一掃せよ」でも、
ポストモーテムの前段で、感情を抜きにして事実をタイムラインにしっかり書き出すっていうシーンが出てきました。
結局「場を設定する」「データを収集する」はエンジンの暖気運転のようなもので、活発な議論(もう一歩良く考えること)には重要なんだなぁと意識しています。
なるべく黙る
これは自分への戒めでしょうか……。コーチングとティーチングの使い分けができていないというか、しゃべりすぎというか。リモート下では、よりコミュニケーションが一方通行になります。参加者の会話の量に対する配慮が大切になりますね。それも場をうまく調整するというファシリテータの重要なミッションだと感じました。
まとめ
先に書いた通り最近の私のテーマはもう一歩深く考えるです。実用的にはもうワンフレーズつけています。例えば、
- もう一歩調べて、もう一歩深く考える
- もう一歩思い出して、もう一歩深く考える
5WHYみたいにより考え抜いても良いかもしれませんが、普段の思考力のベースをあげて、特別感をなくす忍者の竹飛び訓練みたいな感じが良いのかな~と思ったわけでございます。来年もがんばるぞっ!
最後になりましたが、gaoryuさんAdvent Calendarの企画ありがとうございました!明日12/13ははエイマエダカツタロウさんです。
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