DevOpsDays Tokyo 2018に参加してきました

0. 前置き

2018年4月24~25日に大崎ブライトコアホールで開催されたDevOpsDays Tokyo 2018に参加してきました。世の中的な今のDevOpsとは何か気づきがあったため、その記録を残しておきます。

 

1. やったこと

日時・場所 2018/04/24~25 @大崎ブライトコアホール
テーマ Why DevOps? How DevOps?
参加者 200-300名
形式 ・午前キーノート
・午後は2レーンでのセッション

 

イベントの存在は以前から知っていたのですが、今回は初参加になります。参加者は、Webサービス関連企業から1/3、SIer・受託企業から1/3、事業会社とその他合わせて1/3といったところでしょうか。半分くらい英語のセッションでした。いくつか気になったセッションと、メモ以下に書きます。

 

Transformation: How big can you dream アクセンチュア Stasさん

資料はこちらです。

  • ビジネスの変革に対して何が制約になっているか、何を打ち手とすべきかを整理
  • ビジネスのアジリティを高めるためにはどういった打ち手が有効か「変革のマップ」を用いて説明。この変革のマップがが秀逸でした。
    •  テスト自動化
    • アジャイルトランスフォーメーション
    • ソフトウェアデリバリーの自動化
    • エンジニアリングの変革
    • エンタープライズレベルの変革
  • どれも破壊を伴う活動だが、「自分の夢」をエンジンに手を付けてみよう。

 

DevOpsが失敗する理由 KDDI川上さん

  • DevOps(というか現場改革)を進めていくうえで失敗したこと。
  • DevOpsはどの範囲の話なのか?(たぶん2日間共通のメッセージ)
    • 開発と運用がよしなにやることなのか?
    • それともビジネスを加速するためにやることなのか?
    • どういった解釈を持つかで回りへの説得力は段違いに違う
  • うまくいかずに停滞する現場をどう揺り動かすのか?
    • 合宿をはってVSMをえがくことなどを実施
  • KDDIさんはエンタープライズでアジャイルをやっている企業として中盤を走れている感じがしました。すごい。

 

セキュリティパッチ適用を支えるサーバの家畜化技術 eureka 恩田さん

資料はこちらです。

  • 20分ではとてももったいないほど濃密なセッション。脆弱性診断や対応を形骸化させないためのアーキテクチャ
  • 本番への変更適用のハードルが脆弱性診断を形骸化させる。そのハードルを脆弱性対応の側面でも下げられるかがミソ。
  • いかに小さく、(脆弱性対応での)変更を影響少なく適用するかを次のステップで整理
    • 漸進的なサーバーロールアウト(カナリアリリース的な)
    • 退路の確保(すぐ戻せる)
    • ステートレス化とスケジューリングされた退役(サーバーのローテーション)
    • 再現性の高いステージング環境
    • マネージドサービスの積極活用

 

Effective DevOps アトラクタ吉羽さん

資料はこちらです。

  • 書籍「Effective DevOps」をベースに、何に取り組まなければいけないのか、そのための準備は何なのかをプレゼン。
  • 「DevOpsに取り組む」のではなく、組織の目標や課題に取り組むべき。DevOpsはその手段であるということを意識を持とう。例えばツールを導入すればまるっとすべて解決するわけではない。
  • 効果的なDevOpsのためには次の4本の柱を持つと良い。ただしこれらは「文化、価値観、良好なコミュニケーション」がベースにある。
    • コラボレーション
    • アフィニティ(関係作り)
    • ツール
    • スケーリング(組織の成長に合わせて)
  • チームとして誰を雇うべきか
  • 心理的安全性の高いチームをどう構築するか?などなどエモイ話が多岐に渡った。

 

2. 分かったこと

大変良い会でした。当初の目的は、昨今のDevOpsのツール事情を押さえに行ったんですが、私が好きな分野の話もたくさんあり良かったです。

  • DevOpsとはなんなのか?何を目的で実施する活動なのか視座を上げるべき。
  • ビジネスの領域の話(例えるなら森)、チームのメンタル的な話(木)、そこもひょとしたらDevOpsのスコープかも。
  • 幅広くてタフな活動(失敗もする)、そこに自分はどんな夢を持てるか

 

3. やってみたいこと

吉羽さんのセッションで次の質問をしました。
「心理的安全性の高い現場を作るために、僕らが戻ってから最初にできることは何でしょう。」
いただいた答えは、
「立ち止まって余裕を作ることです。例えば振り返りをしてみるとか。」
ですよねぇ。という気持ちでいっぱいでした。何か変えようとする気持ちを持つときはたいてとても忙しくて、何か変な時。そういったときは一度止まり余裕を用意することが大事ですね。余裕の尺度が違いますが、七つの習慣でも、「刺激と反応の間にスペースを作ること」が重要とされています。(今やっていることにいかに生産的にこなして)スペースを作ることで、変革を起こせるような下地は常に準備したいところです。

 

4. 最後に

DevOpsのツールの話はちょっとしか聞けなかった(AWSのCodePipelineや、InedoInstana)けど、モチベーションが上がるカンファレンスでした。カンファレンスで出てきた参考になりそうな書籍をいくつか挙げて、終わりにしようと思います。来年も行きたくなりました。

 

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