デッドライン読書会第31回(今回)と第32回(次回)の課題図書は、「プロダクトマネジメントのすべて」です。

今回は前半戦で、Part I~Part III が範囲となります。

  • Part I. プロダクトの成功
  • Part II. プロダクトを育てる
  • Part III. ステークホルダーとまとめ、プロダクトチームを率いる

感想

 仕事とプライベートも含めて、私の身近には「プロダクトマネージャーをやっています」っていう人は今のところいません(プロジェクトマネージャーはたくさんいます)。そのため、プロダクトマネージャーがどんな職責を持ち、どんなスキルを持ち、どんな仕事をしているのかという情報は、Webの記事で断片的になんとなく知っているだけでした。「プロダクトの企画から運用を全面的にサポートする」、「ミニCEOと呼ばれる」など。ですので、発刊当初から期待していた本です。

 本書では約400ページを使って、「プロダクトマネジャーのすべて」(タイトル、ママ)を整理してくれているのがお得。もちろん「総覧」的な本なので、一部のテーマは知っているような内容です。

  • 3割:知っている
  • 5割:知らない
  • 2割:知っている知識と知らない知識の接着剤の部分

こんな感じ。「知っている部分」は例えば経営分析等に利用するフレームワークの紹介(PESTやSWOT、RACIチャートなどなど)、アジャイル開発などの開発メソドロジーの紹介のあたり。

プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違い

まず「プロダクト」と「プロジェクト」の違いの説明があった。

プロジェクトはある目的のもと、開始時期と終了時期が定義された活動のことを指す。

P.14 chapter 2 プロダクトマネージャーの役割

価値を提案し続ける、終わりがないプロダクトが理想であり、企画段階でプロダクトの終了時期を考えることはない。

プロダクトはプロジェクトを内包する概念である。

同上

近場での説明文を引用した。プロダクトマネージャーはプロダクトの成功に責任を持ち、プロジェクトマネージャーはプロジェクトの成功に責任を持つ。

プロダクトの4階層 Core-Why-What-How

Part IIをまるまる割いて説明しているプロダクトの4階層が前半のハイライトですね。プロダクトを4つの階層にとらえて、それぞれの層で仮説を立て、検証をするというのがプロダクトを作っていくことだと説明しています。仮説のミルフィーユというらしい。

これそれぞれに、誰と協業しながらどんな仮説をたてて、どう検証していくのかを解説。面白いのは、各Chapterの終わりに仮想のプロダクトを用意し、実際に説明を当て込みながら解説してくれるところです。インプットされる知識の量が多いため、この工夫はとてもありがたい。

ドキュメンテーション

チームでプロダクトを作る際に重要と位置付けられるドキュメントとして以下が示されていました。

  • プロダクトビジョンステートメント
  • プロダクト戦略
  • プロダクトコンセプト
  • プロダクトロードマップ
  • プロダクト要件

これらはいずれも、プロダクトマネージャーとチームメンバー/ステークホルダーとのコミュニケーションに利用するモノ、加えて先ほどの仮説のミルフィーユの階層間をくっつけるモノとして利用されるとのこと。こういった接着剤的なノウハウが実践的ですし、きっちり整理されているなという印象が本書によくみられました。

後半は?

後半のお品書きは、

  • Part IV. プロダクトの置かれた状況を理解する
  • Part V. プロダクトマネージャーと組織の成長
  • Part VI. プロダクトマネージャーに必要な知識

と。後半もモリモリですな。次のデッドラインは11月14日の予定です。年の瀬が見えてきた。