1月6~8日に開催されたReginal Scrum Gathering Tokyo 2021にオンラインで参加しました。念願の初参加でした。3年前はチケットが取れず、2年前は仕事多忙で参加できず、昨年は育休中でした。SNSですごい熱狂してるイベントだなぁと外から思っていたのですが、参加してみてそのすごさに驚かされました。(しかも、オンライン参加だったのに!)
繰り返しになりますが、今回は、オンサイト(お茶の水)とオンラインのハイブリッド開催でした。オンライン側から見ると、ステージがZoom、会場の物理ファシリティがDiscord、ホワイトボードや壁がMiroといったリモートツールの大活躍の場でした。300人近くの参加者がいる中で、こんなごたごたしながらうまく運営が回る、運営の方々・参加者の方々にびっくりでした。
そもそもReginal Scrum Gathering Tokyoとはスクラム(アジャイル開発)の実践者が集まり、垣根を越えて自分たちの現場で実践していることをあーでもないこーでもないと議論する場だと思います。
そのためベンダーさんが開催するカンファレンスのように「新機能の発表!」「新しい〇〇の発表!」「日本発事例!」といったものはあまり見かけません。話題の多くは知っていること、聞いたことがあるようなことにも思えます。ただRSGTの場でどこからともなく問われている問いは「もっと良くするにはどうするのか」「本当にその解決策がベターなのか」「なぜ解決する必要があるのか」というようなタフ・クエッションばかり。これは、事柄に対して、より深く考えるべきだという気づきと、視座の位置が間違っているのではという投げかけと、他の知識を使い違う側面からアプローチすべきじゃねというマサカリと、深さも高さももっといろいろあるんだよと示唆が漂っている場だと感じました。
こんなこと考えていると、スクラムマスターっていったい何者なんだという疑問もわきます。会場では「親だ」とか「保育士だ」とか、いろんな例が出ていました。(これ、ふと気づきましたが、実は例年RSGTでみんなが頭に浮かぶ疑問なんじゃなかろうか)。今日時点の私の解としては、「スクラムマスターを極める」と考えるんじゃなくて、しっかりエンジニアとして人間磨きをしろってことだなと整理しました。ハードスキルを磨き、ソフトスキルを磨き、教養を磨き、ハートを鍛えて・・・。そこにスクラムマスターが必要とするテクニックがのってくる。これが3日間RSGTに参加して得た答えであり、この後1年の取り組み方針なんじゃないかなと思います。自信ない。
もちろんその他にも具体的な学びや、仕入れた良き情報ももたくさんあります。
- 開発メソドロジーをしっかり分析する必要性
- 開発現場以外でアジャイル開発のノウハウを適用した事例
- 中道態。するモードの瞬発力、あるモードの持続力。
- 設計段階でのセキュリティの作り込み。EoP脅威モデリング。
- ラーマンの法則。組織構造が文化を作る。
- スクラムのスケーリングって早くに考えすぎじゃない?
- 品質とは何か?本当のステークホルダーは何か?
- クリエーションラインさんの企業理念がめっちゃいい
- 職能横断をプロジェクトとしてとらえるか、チームとしてとらえるか。
- スクラムのチームはフラクタルに。組織のどこをきりとっても、目指すところが一緒。
- SECIをアジャイルに回していくのがリーダーの仕事
- 3つの過剰(分析、計画、規則)=ダイナミックな世界⇒人間くさいマネジメントへ
- 客観より主観。主観より思い。
- 共感とは、相手の視点に立って悩むことなんだ。忖度ではない。
- なぜイノベーティブでいれるのか。いつもパーパスを考えているからだ。
これ以外にも様々なリソース、書籍(即効買った本、欲しいものリストに入った本)もみっちり。すごく知的エネルギーをチャージさせてもらいました。
そんな刺激あふれる3日間でした。来年も絶対出たいと思います。ぜひオンサイト参加したい。
最後になりますが、3日間で一番刺さったキーワードをご紹介。たぶん参加者みんな同じだと思います。野中郁次郎先生がクロージングキーノートで最後に言った一言「頑張ってください!」に違いありません。頑張ろう、やる気出た!
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