締切を味方に自己研鑽ための技術書読書をおし進める、デッドライン読書会。前回に続きチームトポロジー、通称、ちーとぽを読んでいます。後半も読み終わったので、後半の感想文です。
デッドライン読書会とは?
前半の感想文はこちら。
前回ちょっと居残り分があったため、今回読んだのは下記の範囲です。
- Chap6. チームファーストな境界を決める
- Chap7. チームインタラクションモード
- Chap8. 組織的センシングでチーム構造を進化させる
- Chap9. 次世代デジタル運用モデル
感想文
PARTⅡ(つまり、Chap6)までで、4つのチーム(ストリームアラインドチーム、イネイブリングチーム、コンプリケイテッド・サブシステムチーム、プラットフォームチーム)の定義があった。7, 8, 9は、チーム間のコミュニケーションや役割、発展に関する議論であった。
インタラクションモード
Chap7で、インタラクションモードとして、3つの形を紹介していた。
- X-as-a-Service
- コラボレーション
- ファシリテーション
だいぶイメージしやすかった。AチームとBチームの間にはこんなインタラクションで定義しようってことなんだけど、メンバー間にもあてはまるのではなかろうか。また本書では3種類を定義していたが、他にもパターンがありそう。
トヨタのカタがまた登場、読みたいなぁ

マイク・ローザーは、日本のトヨタの大成功について、「トヨタの成功の根源は組織構造にあるのではなく、社員の能力と習慣を伸ばすことにある」と記した。
3つのチームのインタラクションモード
これがけっこうビビッときた。チームを設計するっていうのは、メンバーの能力と習慣を伸ばすと。どうしてもチームのアウトプット(アウトカム)を伸ばすこと(≒安定すること)って捉えがちだけど、視野が狭かった。しっかり意識しよう。
チームトポロジーの中心となるアイデア
図9.1で本書の全体像を整理している。記憶に留めるために文字に起こす。
- チームトポロジー
- 4つの基本的なチームタイプ
- チームインタラクションモード
- チームAPI
- コンウェイの法則
- 組織的センシング
- チームファースト
- トポロジー進化
チームトポロジーだけでは、効果的なITの達成には不十分
毎度のことだけど、重要だ。チームを設計するだけでは解決しない。
成功するには、本書で説明した構造と力学に加え、以下のような重要な材料が欠かせない。
チームトポロジーだけでは、効果的なITの達成には不十分
「以下のような材料」とは下記である。
- 健全な組織文化
- 良いエンジニアリングプラクティス
- 健全な投資・財務プラクティス ★
- ビジネスビジョンの明確化
★の「健全な投資・財務プラクティス」はまだ私にはピンとこない。
用語集で見つけた良い言葉をピックアップ
本書の最後に用語集がついている。良い表現があったので、ピックアップする。
- 節理面
- ソフトウェアを簡単に分割できる自然な「継ぎ目」のこと。石をミノで割ったときにスッキリ割れるような場所っていうメタファー。
- 組織的センシング
- 組織には感覚器官がある(感覚器官を用意する)。
- モノリシック思考
- チームの「画一的」な考え方のこと。チームの多様性を維持し、多様な考え方を創出するような運営が重要なんだろうなぁ。
おわりに
無事に完走することができた!途中からさとったけど、チートポが対象にしているチームは数が多い。フルセットで用意すると、人数としては50-100人程度でプロダクトを開発するチームになるのかな。ただ1チームを運営している人にとっても、示唆に富んでいた(わたし)。おすすめである。
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